pulptexの日記

未来の自分への伝言

JSTQB Advanced Level Test Analyst受験記

2022年2月12日に「第7回JSTQB認定テスト技術者資格 Advanced Level(TA)試験」を受験し、無事合格することができました。 TMに引き続き、事の経緯を書き残しておこうと思います。

スペック

  • テスト歴

    • 約8年?(システム開発の一部だったり本業だったり顧客サポートの一環だったり形態いろいろ)
    • UT/ITのテストケースレビューとか
    • システムテストの計画/設計/実装/実施/クロージングとか
    • ドメインは自動車
  • 資格

    • JSTQB CTFL:2019年夏に合格
    • JSTQB CTFL-Aut:2021年春に合格
    • JSTQB ALTM:2021年夏に合格 ←New!

2021-2022に一気にまとめ上げたな。我ながら。

受験の動機

TM合格した時点で受験を決めました。JSTQBで実施している試験区分としてやり残していたのはTAのみだったので、受験しないという選択肢はありませんでした。内容的にもTMよりこれまでの経験に近いものがあるので、勉強のハードルもそこまで高くないかな、という期待込み。

勉強の流れ

10/M~10/E:シラバス1周目。

TM同様、シラバスを素のテキストに直す→Wordで清書→読んでて見つけた気づきとか業務の振り返りをコメントとして残していく方式で読み進めました。当初の期待通り、圧倒的に読みやすい。むしろ読みやすすぎてこれは勉強になってるんだろうか(=何か新しいものを得られているのだろうか)という不安もありました。

11/F~11/M:はじめて学ぶソフトウェアのテスト技法。

TAは技法への理解がマストというブログをチラチラと見ていたので、技法を固めるべくこちらの本を通読しました(買おうと思ったらKindle本棚に既読で並んでいました、、、完全に忘れている)。やはり圧倒的に読みやすい。一部よくわかんないところ(基礎パステスト)があったものの、その他はいわゆる”完全に理解した”状態で読了。こんなもんかなってところでシラバスに戻ります。

ちなみに前回読んだ時のマーカーで、過去の自分がどんな部分に興味があったかを把握できて面白いと思いました。探索的テストのところにたくさんマーカーがあったので、きっと探索的テストマスターに憧れていたんでしょう。今も大して変わってないかもしれません。

11/M~12/F:シラバス2周目。

1周目の感想が「読みやすいなぁ」だったので、しっかり読み込もうと思って始めた2回目ですが、深読みしすぎて逆に混乱するパターンが何回かありました。自分なりの解釈つけたりTwitterに呟いてアドバイス貰ったりしながら、ある程度腹落ち感を出したつもりではいますが、何とも言えないコレジャナイ感が。。。シラバスにも書いてある通りいろんなケースに対応できるような文章にしているためとは思いますが、変な深読みはやめた方がいいと思いました。するにしても誰かとあーじゃねこーじゃねワイワイ議論しながらやるのが吉(それができれば、ですが)。

12/M~1/M:ISTQBサンプル問題。

シラバスにモヤってしまったので早々に問題演習に着手しました。言っても技法がメインだし技法を使い方は解釈の違いが出にくいだろう(=正誤がはっきりするのでモヤりにくいだろう)という期待を持っていました。結果としては半分期待通り半分期待外れで、確かに問題と解答が直結していて疑問を挟む余地も無かったのですが、なんというか間違い探しをしているだけというか桁数の多い筆算みたいに単純だけど凡ミスが出やすい問題ばっかりで、問題演習を通して得られた気づきや知見があんまりありませんでした。むーん。

この時点で正答率65%。まぁこんなもんだろうってことでシラバスに戻る。

1/M~1/M:シラバス3周目。

シラバスを読んでも問題解いてもあんまり得られたものが無い気がする、、、という気持ちから、3周目は一生懸命気づきを得ようと頑張りました。頑張るとちょいちょい不明点とか出てきて、気の緩みというかナメてかかってる感というか、その辺を感じて読み込み作業に落とし込めた気がします。ただどう頑張ってもダメなところはダメで、あっという間に終わってしまったところからも、やはり目は滑ってたかな。

1/M~1/M:非公式問題集。

TM受験時はこれの存在に気付くのが遅すぎて全部解かないまま本番に突入してしまったので、今回はしっかり解き終えて本番を迎えようと気持ちを新たに取り組みました。が、日本語がやけに難しく感じてしまって「言いたいことがワカラン」な問題が多く、正答率が著しく低くなってしまいました。まぁ、わかったつもりなだけで全然わかってないだけなんだろうな、と再度気を取り直し最後まで解きました。最終的には正答率が65%でした。1章と3章の正答率が著しく低いので、次のシラバス周回は1章と3章にターゲットを絞りました。

1/M~1/M:シラバス4周目。

4周目ともなると文章(というか出てくる言葉)に既視感がありすぎて目が滑る滑る。同じ段落を何度も読み返してしまいました。ただ、3章については新たに自分が理解していなかった部分がわかったりして(境界値分析の2値と3値の違いとか)、それは良かったこととして覚えています。

1/M~1/E:ASTQBサンプル問題。

シラバスは限界が近かったので、ここからは問題演習を多めにしようということでASTQBのサンプル問題に着手しました。ISTQBの問題を解いている時と似たような感覚にイライラしながらも、正答率70%で完了。特に技法の部分は正答率が高くなり、勉強の成果が出てきたことを実感できました。そして圧倒的に1章が弱いので、次のシラバスは1章だけに絞ることにしました。

1/E~1/E:シラバス5周目。

目が滑るのは自明だったので、そうならないように過去に入れた自分のコメントと会話するようにコメントを追記していきました。もうそれしかやることがない。シラバスからの卒業を決めました。

この辺りで、L.Oだけをまとめたテキストファイルを作りました。本番直前の復習はそれを眺めるだけでも効果がありそうと思えたので。

1/E~2/F:ISTQBサンプル2回目。

問題は何回も解いてこそ、という信念があるので、苦行になることを覚悟しつつ2回目に着手しました。間違い探しをさせられてる感に苦しめられながら解き終えて、2周目なのに正答率70%。これじゃマズいという気持ちと、言っても間違い探しやらされ感だからこんなもんじゃね?と両方を思いつつ、、、

2/F~2/F:ISTQBサンプル間違ったとこだけやりなおし。

もう間違い探しは嫌なので1周目も2周目も間違えた問題だけやりました。それでも間違える問題もあり、だんだん不安になってきました。

2/F~2/F:非公式問題集2周目。

ここでも正答率70%。本番まで残り2日でちょっとヤバいかも?と本気で思い始めましたが、如何せんモチベーションが上がりませんでした。

2/11(試験前日):シラバス6周目。

もうやり切った感というかこれ以上何かをやっても頭に入らなさそうだったので、儀式としてシラバスを通読しました(というか、文章を目で追いかけました)。

2/12:そして本番

TM受験時との違いは「勉強は飽きるまでやった(やり切った)」ですが、勉強が仕上がったかというとそうでもないような。ただ、何をもって仕上がったとするかは明確に定義づけしていたわけでもないので、もうどうにでもなーれの気分で本番を迎えました。

使用した教材

使用した教材に関する所感。

シラバス

シラバスを制する者はJSTQBを制す。テスト実施に繋がる話が多いので、多くの人がイメージしやすい内容だと思います(対TM比)。が、勉強の流れにも書いた通りスラスラ読めてしまい過ぎるところがあるので、しっかり読み込むには工夫が必要だとも思います。

ISTQB/ASTQB演習問題

TAシラバスを問題にするならこういう感じ、を掴むものだと思います。TMの時はこれらの問題からもいろいろ気づきを得られたのですがTAではそうでもなかった、、、。ASTQB問題集は2019だとISTQBのものがそのまま載っているので、2016を選択した方が良い。

非公式問題集

シラバス改訂前の内容ですが、日本語で一通り網羅されているのは良いかと。ちなみに勉強方法わからなくて困ってた元同僚にこれを勧めたところ、彼も合格しました。

初めて学ぶテスト技法

技法メインと思いきやIEEE829の話とかも出てくるので、テストについて全般的に網羅出来て良いと思います。ちなみに最初の方はいろいろ細かいジョークがあってそれだけで面白いですが、後半になるとだんだん真面目なことしか書かれないようになっていきます。

成功したこと/失敗したこと/成功?失敗?/どうしたらいいかわからん

[成功]教材を揃える

勉強始める時点でやるべき教材をリストアップしてやりきったこと、かなと。TMの時は何を使って勉強したらいいかわからなくて手当たり次第にやってしまった(そして中途半端に試験を迎えてしまった)ので、反省が活かせて良かったと思いました。

[失敗]モチベ維持

モチベーションの維持が難しかったです。何でこの試験受けるんだっけ?が途中でブレた気がします。

[要改善]詳細スケジュール?

あんまり思いつかないですが、教材リストアップ出来たら日程まで落とせば良かったかな、とは思います。

[悩み]意味不明箇所の取り扱い

シラバスの中身で何言ってるかよくわかんない(もしくは前提知識が無くて状況を想像すらできない)ところにぶつかった時に、それをどう扱えばいいのか。

  • ほっとく
  • 無理やり解釈をつける
  • Twitterとかに呟いて誰かにアドバイスをもらう

どれをやっても何となくモヤモヤが残るという。全部やりながら考え続けていかなきゃいけないんだろうなぁ。

業務経歴書について

TM受験済みなので今回はパス。あちらにも書きましたが、何でもいいから業務経験が3年あればOKっぽいです。 pulptex.hatenablog.com

当日のこと

  • いつも通りTOC有明パナソニックセンターはイベントやってて普通に通り抜けられた。閉業とはなんだったのか?←大阪が閉館、東京は中にある「リスーピア」っていうのが閉館(建物自体は存続)ということだったらしい
  • 前々職の同僚も同会場で試験を受けていたので、何となく一人じゃない心強さ。TMは(というか受験全般は常に)一人だったので、同じ会場に知り合いがいるっていうだけで何となく心強いですね。
  • TM同様、見直しが一周終わりませんでした。一周丸々見直しが出来る方々は解くスピード半端ないですね。
  • 図を描いて考えるタイプの問題で、前問(前ページ)を参照しつつ解答作っていかないといけないものがありました。めっちゃペラペラめくりました。
  • 本番の試験問題はよく考えられているというか、シラバス範囲をしっかり理解したうえで考えないと解けない(と感じる)問題が多く、普通に良問だと思いました。問題集作ったら売れると思う。

もし再び試験を受けるなら何を改善する?

特に思いつきません。JSTQBで実施している試験区分はコンプリートしてしまったので、ちょっと燃え尽き感があります。強いて言うならキャリアの中でこの試験をどう扱うか?をよく考える、くらいですかね、、、

その他気づき

自分は本当にテストを生業にしたいのか?に疑問符がつくようになってしまいました。採用人事に唆されてテストエンジニアになってテストが面白いと感じて、「もっと体系的な知識を付けたい / 今の環境じゃダメだ」と思って転職して失敗して、テストとあんまり関係ないところに再転職してからTM/TAと受験して合格してしまったので、JSTQBのAdvancedに合格するレベルであれば当時の会社に在籍し続けても問題なかったんだな、とか、それなりに知識と経験が整理された今、それを活かしてもっと良いテストをやっていきたい!みたいな気持ちが出てこない状況を鑑みるに、自分が本当にやりたかったことは何だったのか?と。テスト設計コンテストに出てみるとか違う資格試験の勉強したりするとまた何か違った見え方がしてくるのかもしれませんが、今はそういう気持ちになれません。しょぼん。

試験が何にどう役に立ったか

  • 取得資格に書けることが増えた
  • 自分のキャリアを再考するきっかけになった

JSTQB Advanced Level Test Manager受験記

2021年8月21日に「第11回JSTQB認定テスト技術者資格 Advanced Level(TM)試験」を受験し、無事合格することができました。 立てた誓いの通り、事の経緯を書き残しておこうと思います。

スペック

  • テスト歴

    • 約8年?(システム開発の一部だったり本業だったり顧客サポートの一環だったり形態いろいろ)
    • UT/ITのテストケースレビューとか
    • システムテストの計画/設計/実装/実施/クロージングとか
    • ドメインは自動車
  • 資格

    • JSTQB CTFL:2019年夏に合格
    • JSTQB CTFL-Aut:2021年春に合格

受験の動機

FLの受験勉強をしていた時、断片的な知識と経験を体系化してくれている感があってすごく気持ちが良かったんです。なのでいつかはALも受けてみたいと思い続けていて、時間と心に余裕が出来たので一念発起して受けてみようとなりました。2月に自動車ソフトウェアテスト担当者の試験も受けていて、そこで弾みがついた感もあります。

勉強の流れ

勉強法のリサーチ(5/F)

ALはFLと違って公式参考書が無いため、問題を解きながら理解を深めるタイプの勉強方法が好き(というかそれしか知らない)自分にとってどのように勉強を進めたらいいかわからない。。。からスタートしました。これまでもふとした時に調べたりしていたのですが「ふーん」って思う程度だったので、改めていろんな方の体験談を漁りました。

その中でしーちきさんのブログ(私は迷いの中にいる)に出会えました。TM/TA両方合格している人が日々の勉強を克明に記している、、、これはやり方を真似させてもらおう!と思ってほぼ全部目を通しました。その中で勉強法としてシラバスまとめを紹介されていたので、他にどうやればいいかもわからなかったので愚直にやることに決めました(ついでにTwitterでフォローさせてもらいました)。

シラバス精読2周(5/F~6/M)

とにかく言われたことを愚直にこなそう!から、シラバスをプレーンテキストに直す、項目が列挙されている個所をひたすら箇条書きに直す、をしていきました。シラバス読んでいるととにかく目が滑りまくるのですが、テキストを整形して箇条書きに直して、、、を進めていくうちに、何となく文章も読めている感じがしました。

プレーンテキストに出来たら、次のステップは「元の文章はなるべく残した上でコメントを入れる」スタイルにしました。なるべく自分の理解でまとめなおして~みたいな解説も見たことがあるような気がしましたが、意訳しすぎたことによって間違った理解で納得してしまうのが怖かったのです、、、ただ、コメントは大したことないものばかりです。「あの時のあれはこういうことだったんだな」とか「〇〇という理由でこれが必要なのか」とか。ひどいものだと「納得!」とか、「当時もそう思ってたな」とか(ただの感想)。でも2週目3週目を読む時に1週目の自分がその文章を読んで何を思ったのかを振り返るのは、知識と思考の整理の観点では非常に役に立ちました。間違った理解をしていたり読み込みが浅かったりした部分が見えてきたし、自分の血肉になっている部分を実感できたりしたと思います。

2週目でだいぶ読めた感が出てきたと同時に、ちょいちょい出てくる「FLで示したように~」が気になり始めました。FLの勉強および受験をしたのは2年前で、細かい部分はほとんど頭に残ってないので。。。2週目の中盤くらいから、ぼんやり次はFLかな~と思い始めていました。

FL斜め読み1周(6/M)

2周読み終わって理解が進んだ気もするしそうでもない気もするし、、、他にやることも思いつかないので善は急げ?急がば回れ?でFLシラバスを読むことにしました。ただ、FLはあくまで参考 / あんまり時間をかけたくないという思いからテキストに直したりはせずPDFそのままで読み進めました。ここはちょっと失敗したかもしれないと思っていて、PDFのままだと本当に目が良く滑る。2行くらいサラ~と行って「あれ?今なにが書いてあったっけ???」となることが多く、斜め読みでいいやと思っていたのにただ字を追いかけただけだったかもしれません、、、まぁキーワードが一瞬でも頭に入って(そして出ていった)だけでもどこかで役に立ったらいいな?くらいの気持ちで終わらせました。

PRISMAメソッドのHTML版(https://qiita.com/freddiefujiwara/items/44882bb35e000d9cb546)

FL斜め読みが終わって次に何をすればいいかちょっとわからなくなりました。自分に何が不足しているのか?がよくわからないからです。そんなことをTwitterに呟いたら例によってアドバイスを貰います。

Webで読めるのもありがたかったです。一気に読了してしまったためあまり残らなかったかもしれませんが、また別の視点を得た気持ちになりました。こうやっていろんな文献を読むことが新たな視点を得るために必要なことなんだな、ということを実感しました。

また、こんな感じでこの頃すでにちょこちょこアドバイスを頂いていて、路頭に迷いそうに(勉強放棄しそうに)なりかけのところで踏みとどまらせてもらってました。リアルワールドでもこういうサポートはなかなかもらったことが無かったので結構感激してました。一緒に勉強してくれる人/勉強サポートしてくれる人はめっちゃ大事。

問題演習ISTQB(6/M~7/F)

読み終わっちゃいました~チラッって書いたらまたアドバイスを貰いました。演習問題があるぞと。この辺でいっちょやってみっかとなりISTQBの演習問題を解きました。一応、すべての選択肢に何故それが間違いなのかの説明まで書いてあるので(これも間違いではないんだけど~みたいな曖昧なこともたまに書いてあったりしますが)、回答する時に自分がなぜそれを選んだのか、他の選択肢は何故選ばなかったのかをメモ書きしておいたので、回答と突き合わせて自分が何を理解できていて何がおぼろげにしかわかってない、もしくは間違った理解をしているかを分析することができました。何となく感じていた通り正答率がPart5からグッと下がるので、この結果を踏まえてシラバスをもう1回読もう!と心が奮い立ちます。

シラバス精読3周目(7/M)

シラバス読もう!で、頭から読み始めて「あれ、これは分析結果が活かされてないのでは、、、」と思い直しPart1読んだ後にPart2~4を飛ばしてPart5へ。目の滑りを感じたら何度でも戻って精読しました。特に5章は手法の概要説明で文字追ってても何もイメージ湧いてこないので、引用元のWebページを見たり資料を見たり概念図をテキストに埋め込んだりとテキスト化したシラバスの情報拡充に努めました。また

とかもTwitterで紹介してもらったり、理解を深めるために情報を取る幅を広げた感じです。シラバス精読自体はだいぶダレていて、このページはメモが少ないな、と思ったところに無理やり付け加えるくらいしかできてませんでした。

CTP本(7/M~8/F)

ソフトウェアテスト12の必勝プロセス-テストの計画・準備・実行・改善を究めるために | Rex Black, テスト技術者交流会, トップスタジオ |本 | 通販 | Amazon

プロセス改善技法の中でCTPだけは引用元が本になっていて、うーん、これ読む?でもお高いし?試験対策としては効率が悪いとも言われているし?と二の足を踏んでいたところ、居住地の図書館で借りられることがわかりました。シラバス精読は本当に限界だと思っていたので渡りに船だ!とばかりに借りて読むことにしました(ちなみに著者の方のページに行けばWebでもたくさん読めますhttps://rbcs-us.com/resources/articles/)。

本の内容としては架空プロジェクトの架空テストマネージャがプロジェクトをどうやって進めるか(計画から振り返りまで)の物語風になっていて、12のプロセスを順番に追っていくものです。普通に読み物として面白かったのですが、如何せん本のサイズとページ数が、、、途中から読むこと自体に疲れてきてしまって、最後の方は意図的に目を滑らせて読了したことにしました。。

問題演習ASTQB(7/M~8/F)

演習問題はASTQB(アメリカのISTQB組織)にもあることを教えてもらっていたので、(本番が近づくにつれ自分の勉強がどんどん迷走していることを感じつつ)こちらにトライしました。ISTQBの演習問題と違って問題文は短いので時間はかからなかったですが、解答に解説が無いので「なんでこの選択肢?」と疑問に思う問題があったような無かったような。シラバス3周もしたしシラバス以外の情報にもたくさん触れたし結構良い点取れてるんじゃない?と思ったら正答率65%。ISTQBの公式が「65%以上で合格」と言っているので、まさにギリギリのスコアでした。しかも結局Part5,6の得点率は低いままだしPart4(欠陥マネジメント)の点まで低くなるしで焦りと不安が出てきました。

しかたなく(?)もう一度シラバスに戻り、Part4~6を一読し、メモを追加。いや、これで点が取れなかったんだよな?と思い次の一手がいよいよわからなく。。。

受験票が届く(8/F)

どうやって勉強を仕上げていいかわからなくなっていた時に、ちょうど受験票が届きました。現実を見つめなおし、アドバイスを乞いました。

業界標準/改善プロセスまとめ(8/F)

業界標準をまとめ、改善プロセスのメモに更に肉付けをしました。

ISTQB模擬問題解きなおし(8/M)

いよいよ本番が近づいてきて、とにかく仕上げた感を出したかったのでISTQBの問題を解きなおしました。そしてなぜかPart1,2の得点率が下がる、、、確かにPart5~6とかばっかり読んだり情報足したりしていてあんまり意識してなかったのは事実なのですが。。。仕上げた感を出したかっただけなのに焦りと不安が更に深まることに。。。

非公式問題集(8/M)

問題を解いて理解してる実感を得たい、、、ただそれだけなのに。。。と思っていた矢先、「非公式問題集で仕上げだ!」的なツイートを見ました。これだ!と思って購入させていただいたのが試験2日前という。。。非公式だから非公式という名前なだけとは思っていますが、内容はすごく充実していて初めからこれやっときゃ良かったーとちょっぴり後悔。そして前日までにPart4までしか終わりませんでした。。。

そして本番へ(8/21)

会場へ行きがてら非公式問題集の残りに目を通しました。勉強やり切った感は無いけどやり残して悔いが残る感も無い不思議な感覚でした。。

使用した教材

使った教材について所感を述べてみます。

シラバス

これの理解度が問われる試験なので、教材として抜くことは出来ないと思います。が、読んだだけでは何も頭に残らない不思議な文章なので(?)何らか工夫は必要だと思いました。

ISTQB/ASTQB演習問題

各Partが網羅されているので全体的な理解度を測るのに役立ちました。↑にも書きましたがISTQBの方は選択肢の解説(なぜ正解/不正解なのか)も載っているので、分析のし甲斐があると思いました。他に問題演習無いからと思ってとっておいたのは失敗だったかも?もっと早く手を付ければよかった。

非公式問題集

もっと早く入手すれば良かった、、、一部暗記問題?のような部分もありますが日本語で詳しく書かれた問題および解答解説は貴重です。

紹介してもらったスライド等

すごく良かったです。けど、目的に沿ったものを紹介してもらえたから良かったんだと思っています。自分で探しに行くと深みに嵌る気がします。

CTP本

確かに試験勉強としては適さないかもしれませんが、改善プロセスの解説というよりテストプロジェクトのライフサイクルを総なめしているような読み物なので、テストマネージャもしくはそれに準ずるロールの人が読むと得るものは大きいと思います。

ブログ

ブログ巡回になっちゃうと時間がもったいない気はします。しーちきさんありがとうございました。  

成功したこと/失敗したこと/成功?失敗?/どうしたらいいかわからん

今回の試験勉強に対する考察です。

[成功] シラバス精読は周回ごとに違うことやって目を滑らせなかった

冒頭の方にも書きましたが試験勉強=問題演習メインでしかやったことなかったのでこういう勉強の仕方は初めてでしたが、うまくやれたんじゃないかと思っています。同じことを繰り返してやるのには適さない勉強方法だと思うので、どういう変化をつけるか?を意識することが必要かと。

[失敗]やっぱり途中でダレた

テストの勉強楽しい!継続して勉強できてる自分すごい!と思っていましたが結局最後はダレました。仕事と同じで行き当たりばったりでやる勉強は長続きしないことを痛感しました。。

[要改善] 問題演習の分析はもっとできた

集中力の問題で解くことで結構いっぱいいっぱいなってしまい、あんまり各問題を深堀できなかったな、と思っています。「なぜこの選択肢を選んだか」だけでなく「なぜその選択肢は選ばなかったか」までメモしておいたので考え方の方向性が合ってるかどうかも分析できる状態にはありましたが、さらに発展させて自分がどういう観点で曲解するのかとかどういうところを素直に理解できているのかとかも分析すればその後の勉強方針ももっと具体化できたのではないか、と。

[成功] 他の勉強に手を出す

同時期に他の勉強もしていました(情報セキュリティマネジメント試験、データベーススペシャリスト試験、Vim、ドイツ語、etc...)。全然違う勉強をして脳をリフレッシュすることで集中力を高めることが狙いです。嘘です。飽きっぽく移り気なだけです。。。でも結果的にモチベーション維持に一役買っているとは感じています。どれかが行き詰まるとどれかがうまくいったりの繰り返し。

[悩み]どこまで暗記する?

シラバスだけでも結構な情報量で、ほぼ暗記ゲームみたいな部分もあると思っています。基本的に暗記は得意なのですが好きではないので、そういう部分をどこまで暗記するか一瞬悩みました。で、結局「プロセス改善はシラバスの内容的に中身に踏み込んでないからほぼ暗記。他は捨て」にしました。結果合格したので戦略的にはこれで良かったのかもしれません。  

業務経歴書について

Advanced Levelは業務経歴書の提出が必要で、これがネックになっている人が結構多いみたいですね。私は現時点で転職回数3回なので(ジョブホッパーなんだろうか、、、)、あんまり気にせずサラサラ書いて提出しました。連絡先の記載欄もありますがほとんどは「転職したため連絡先わかりません」で、現職だけは上長に「こういう試験受けるんで名前借ります」とだけ伝えました。結果試験を受けることはできたので、中身の良し悪しとか関係なく書いて出したらいいと思います。  

当日のこと

  • 試験開始は10時、試験会場は家からドア to ドアで1時間半なので、いつもより少し早起きしました。本当は1週間前くらいから朝型に切り替えていこう!と思っていたのですが全然無理でした。こういうのは急に始めるんじゃなくて日々生活を整えていかないとだめですね。

  • 東京の会場はFLの時と同じTOC有明でした。FL受験時は国際展示場駅からパナソニックセンター東京を突っ切って行けたんですが2020年12月に閉館してたようで、グルっと遠回り。

  • 会場について「結構人が多いな」とツイートしようとしたところで、携帯の電波が入らないことに気づきました。まとめたシラバスとか全部OneDriveに上げていたので、試験直前のおさらいが何も出来ず仕舞い、、、これは盲点でした。楽天モバイル

  • 空席率は本当に低くて、IPA試験とかと比べると段違いでした。受験料が高いから?前回がコロナで中止だったから?

  • 3時間の試験は本当に大変でした。試験開始と同時にぐっと集中力が高まったことは感じたのですが、半分終わった時点(1時間半経過後)で完全に集中力が切れました。こんな試験受けないとなかなか体験できないことではありますが、TOEIC試験とかでよくやる「本番さながら、時間を測って問題演習」みたいなことも出来ないと思うので、集中力が切れたとわかった段階で瞑想でもなんでもして切り替えをすればよかったかな、と思います。1分くらい目を閉じてても時間はたくさんあるので。

  • 会場が寒いから防寒対策を!とアドバイスをいただいていたことを試験中にぼんやり思い出しました。結果、寒くはなかったです。自分が暑がりなだけかもしれません(半袖半ズボン)。

  • 長文読解はIPA高度試験の午後問題のノリで、線引いたりキーワードを〇で囲んだり登場人物の関係を図示したりして理解漏れを防ぎました。問題冊子に余白が結構あるのでたくさん書けます。持ち帰ることは出来ないので振り返りはあんまりできないですが、問題の読み解き方としては良い方法だと思っています(書き込み禁止じゃないですよね・・・?)  

    もし再び試験を受けるなら何を改善する?

    一番に、計画立案かなと思います。勉強やった感が無かったり特定のエリアを仕留めた感が無かったり勉強の迷走感が出たり、、、結果としてやり切った感は無く受験してしまったのはちょっと残念だったかも、と思います。 次点として、何が足りないかもっと早めに把握できる仕組みを作るべきでした。具体的に言うと問題演習をもっと早くやっておけば良かった。問題自体があんまりないから勉強しあがった後の確認として取っておこう、みたいなことを考えたのがダメでした。解く。わかってないことを見えるようにする。  

    その他気づき

    図書館すげえ

    CTP本かりたあと、気になるテスト関連書籍を検索したらほぼ全部ありました、、、居住地の自治体はネットでも予約できます。もっと早く活用すればよかった。これから活用します。

    SNSすげえ(ありがてえ)

    励ましてもらったりアドバイス貰ったり。ネットに繋がってて良かったと初めて思いました。この記事も誰かの勉強をちょっとでも助けられればと思って書いています。   

    試験が何にどう役に立ったか

  • FLの時と同様に、バラバラになってた知識と経験が体系化されたと感じています。何かスキルが身についたかというとそうではない気がします。
  • 自身の仕事を振り返る材料を獲得できたと感じています。これはやって良かった、これはやらない方が良かった、そういうことを考える時の引き出しが増えた気がします。

試験の受験資格に実務経験3年というのがありますが、確かに必要な条件だと思います。実務経験無しで受験して仮に合格したとしても、テストのことをわかった気になってしまうだけな気がします。